Roland Garrosの想い出2
昨日、かなりの勢いで書き上げたKen’sコーチ陣の試合情報。
昼のうちに速報が入った。
まずは渡辺コーチから電話。
「負けました。1回戦負けです。
AllstarClassicの調子をそのまま引きずってしまいました。
ショットふかしまくりました。
また練習します!」
続いて旭コーチ。
「負けました。強かったです。
今日はうまく噛み合いませんでした。
そう甘くは無いですね。また頑張ります!」
ということで、両ペアともに緒戦で沈んだ。
確かにそう甘くは無いだろう。
今日悪かったところを分析~練習して次に臨むだけだ。
まだ先は長い。
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さて、昨日のパリは雨だったようだ。
ということで、また4年前の話。
この時期、パリは暑くもなく寒くも無い。
いや、暑くもあり寒くもありと言ったほうが正しいかも。
(一度しか行ってないけど)
陽が出るととても暑い。
Tシャツ&短パンでも暑いくらい。
こんな感じでミストシャワーが気持ち良いほど。
一転、陽が翳り、雨が振ったりすると恐ろしく寒い。
ウォームアップを着ていても寒いくらいだ。
しかもそれが一日の間にコロコロ変わる。
だから、着ていくものの選択に困る。
結局、薄手のウォームアップというテニスウェアに落ち着く。
センターコートに入るなり、アガシの敗退という洗礼を受けた私たち。
その後も次々と赤土に沈むトップ選手を見ることになる。
当時、日の出の勢いだったスリチャパンの試合を観た。
相手はクレー巧者、スペインのコレチャだ。
スリチャパンが早いテンポでガンガンに打ち込むストロークを
キレイにスライドしながら、丁寧にコースをついて返す。
打っても打っても赤土にパワーを食われたボールが
コレチャのペースで押し戻される。
結局、スリチャパンも赤土の餌食になった。
スペインのクレー巧者は本当にスペシャリストだった。
やはり特別な勝ち方が必要な場所だと確信させる試合だった。
私たちが行ったローランギャロはすごい人出だった。
聞けば、ここ数年で一番の観客数だったとか。
指定席なのはセンターコートだけだから、
アザーコートでは席を確保しなければいけない。
あまりに多くの人でそれもままならない。
どうにか試合を観ようと、フェンスに登るという
暴挙に出た山猿は澤村コーチだ。
しかし本当にこうでもしないと観れないのだ。
甲子園の土じゃないが、私たちはどうしても
ローランギャロの赤土を触りたかった。
全豪オープンの会場でもセキュリティの目を
かいくぐってコートに立ってみた。
やはりフェンスの内側に立つのは感動的だ。
しかもここはハードコートと違って、
赤土を持ち帰れるのではないかと思ったのだ。
しかし、全豪とは違って、ここのセキュリティは恐い。
真っ黒なスーツを着たOnetとかいう警備会社の
いかつい男たちが恐い顔でコートを守っていた。
結局、コートに入ることは出来なかったが、はいつくばって、
フェンスの隙間からほんの少しだけコートに触ってみた。
赤土でフワフワに見えたコートだが、パウダーのような赤土の下は
ハードコートのようにガチガチに硬いクレーだった。
想像を超えたその感触に、また感動した私たちだった。
ローランギャロのオフィシャルストリンガーはテクニファイバー社だ。
ここではオフィシャルストリンガーブースが公開されていて
選手のストリングを張っているのを見る事ができる。
もちろん、エリアの中へは立ち入れないのだが。
ブースで知った顔を見つけた。
サム・チャン。
イギリスのプロストリンガーだ。
ジャパンオープンの時、ゴーセンのストリンギングセミナーでお世話になった。
「東京で会ったの憶えてる?」と聞くと、「もちろん!」と言う。(本当か?)
そして、「中へ入って来い」と言う。
貴重な機会なので言われた通りに中に入った。
「写真を撮っていいか?」と聞くと、「OKだ。撮ってやる」とカメラを持とうとする。
「いや、一緒に撮りたいんだよ」というと、快く応じてくれた。
貴重な楽しい再会だった。
今年もジャパンオープンのブースにいるかもしれない。
要チェックだ。
試合の終わったコートで、選手が練習していた。
相手をしているのはコーチだろうか。
どうも観たことのあるフォームだ。
ミロスラフ・メチージュだった。
あの独特なフォームとタッチは、まったく変わることが無かった。
グランドスラムでは、往年の名選手がコーチとして
活躍する姿を見ることが出来る。
これもひとつの楽しみだ。
ダブルスではウッディーズが試合中。
これぞダブルスというパワーに頼らない試合展開は見事のひと言。
ウッドブリッヂは試合後、気軽に写真に応じてくれた。
いいヤツだった。
とにかく赤土でのゲームは戦略が面白い。
「ハードコートは異次元のパワープレーはかりだけど、
クレーは理解可能だから勉強になりますよ」
村上武資プロと話したとき、そんなことを言っていたのを思い出した。