カブトとワインとキュウリ
東北の田舎で育った。
田舎の子供たちの夏の定番といえば、やはり虫捕りだ。
しかしワタクシ、虫捕りのセンスがないのか、
カブトムシやクワガタを捕まえた記憶がほとんど無い。
セミとかカミキリムシとかカナブンとか、
どうにも二軍っぽい虫を捕まえた記憶しかない。
花形のカブトムシやクワガタなどは、
虫捕り名人の友だちから貰っていたような気がする。
休日、近所のガソリンスタンドから電話。
「カブトムシ捕ってきたので、よかったらお子さんに」
そういえば先日給油した時、
「お子さん、カブトムシ好きですか?」って聞かれたっけ。
そういう意味だったのか。
ここのガソリンスタンドの所長さんには何かとお世話になっている。
やたらと添加剤やタイヤ交換を勧めたりしないばかりか、
車が壊れても、とにかく安く修理する方法を考えてくれる。
これで商売は大丈夫かと思ったりもするが、
そんなお人柄に惚れ込んでいるので、
我が家も他店に浮気することは無い。
で、虫カゴを持ってスタンドに行った。
所長さんが出してきた虫かごにはカブトとクワガタがいっぱい。
聞けば、所長さんの実家のそばでたくさん捕れるんだとか。
大きいの何匹か分けてもらう。
ノコギリクワガタ、カッコいい!
家に帰り、大き目の水槽に昆虫ランドをつくる。
いい感じだ。
クワガタは上手くすれば越冬するらしい。
チャレンジしてみよう。
ちなみに、我が家にはメダカもいる。
どこぞから貰ってきたという、白メダカだ。
暑い中の作業を終え、そのままバルコニーで打ち上げ。
続いて、残り物のワインを飲む。
「夏のツマミはやっぱりキュウリだよね。味噌キュウ食べたいなぁ」
と言うと、「冷蔵庫にキュウリあるよ」だって。
自分でつくるのか、やっぱり。
出来た。(切っただけだが)
そんな夏の午後。
少し、秋の気配もした。