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ためにならないブログ テニススクールスタッフ奮戦記

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テニススクールスタッフ奮戦記

Malt
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伊達さんに思う

伊達さんの復帰ドキュメント番組を観た。

11年のブランクから半年であそこまでいくのは
やっぱり普通じゃない。
普通じゃない結果を出すためには、
普通じゃない準備をしないと無理なんだってことが
よく分かった。


個人的にいちばんすごいと思ったのは、
復帰に向けてあそこまでの環境を整えることが
出来るってことだ。

コーチはFEDの監督もつとめた小浦さんだし、
トレーナーの山下さんもナショナルチームに帯同するような方。
つまり一流のスタッフで、チーム伊達をつくったのだ。


現役の選手たちについているような方々が、
伊達さんの復帰プロジェクトのために
集まるっていうことがスゴイと思う。

いくら世界4位までいった伊達さんとはいえ、
11年ぶりの復帰が上手くいく可能性のほうが低いと
考えるのが普通である。
いくら調子を見ながら決めたとはいえ、初期段階では正直、
荒唐無稽な話だったんじゃないかと思うのだ。



現役のプロでも練習環境を整えるのは大変だ。
練習コートの手配だって大変だし、
専任のツアーコーチを雇える選手もほんの一部である。
ラケットなどの用具契約はまだしも、スポンサー企業がつくなんてのは
相当上位に食い込まなければならないし、
ランキング以外にも選手そのもののバリューも厳しく問われる。


伊達さんは見事にそれらを揃えた。
それは伊達さんの本気の決意に周囲が応えたのであろうし、
伊達さんの人柄でもあるのだろう。

また選手のバリューも高い証明として、
TBCやHPなどのスポンサーもついた。
現役の選手たちからすれば、本当に羨ましいだろうし、
悔しいだろうし、刺激になっただろうと思う。


かつての名声があるからこそ出来たのだ
という声があるとすれば、それは違うと思う。

もちろん、伊達さんという存在のバリューと
過去の栄光のアドバンテージはあっただろう。
しかし、本当に力が無ければ数大会でメッキははがれただろうし、
最初は付き合った周囲の人たちも諦めるよう諭しただろう。

しかし、彼女は当初の目的である全日本出場を果たしたばかりか、
優勝というとんでもない結果を叩き出した。
準備期間はもっと長かったとはいえ、
復帰宣言から半年での結果である。
やっぱりホンモノであり、本気だったのだと思う。


試合に出る、集中できる環境をつくるのは本当に大変だ。
それは、どんなレベルでも一緒である。

思うように練習時間がとれる生活環境、思うように使えるコート、
お互いを引き上げてくれる練習相手、お金、仕事との調整。

一般企業に勤めながらトーナメントに出ている方、
コーチを生業にしながらト-ナメントに出ている方、
みんな大変な苦労をして頑張っている。


コーチだからコートもあるし、練習相手もいるし、
道具ももらえるし、試合も自由に出られるということは無い。

試合に出るということはレッスンを休むということになる。
つまり、自分のレッスンを楽しみに来てくれるお客様に
応えられないということになる。
もちろん、応援してくれるお客様も多いが、
だからといって、レッスンを休んでばかりでは、
コートとしての責務が果たせない。

サラリーマンの選手やスクールで社員で働くコーチは
試合の時は休暇を使うだろう。
しかし、休暇の日数は限られている。
それを越えて試合に出るとなれば、社内での風当たりも強くなる。
その分、普段から人の何倍も良い仕事をする必要がある。
極端な話、試合に出て行くまでが大変だったりする。
環境づくりから勝負ははじまっている。

そんなことを思いながら観た、伊達さんのドキュメントだった。

投稿者 Malt 05:40 | コメント(0) | トラックバック(0)