飲み負けとか、15年越しとか
木曜日、夕方から打ち合わせ。
来春、スタッフに加わる予定のヤマグチとだ。
打ち合わせが終わったのが21時過ぎ。
で、「2杯だけ飲んで帰るか」ってことになった。
しかし、2杯のつもりが、それでは終わらなかった。
ラストオーダーまで飲んだ。
ヤマグチは女性ながら酒豪だ。
いくら飲んでも酔ったように見えない。
ワタクシ、完全に飲み負けた。
次回は勝ってやる。
さて、先日の飲み会、15年ぶりにご一緒させていただいた方がいた。
かつて、ウチの会社におられた大先輩である。
当時、社内的な立場やそれぞれの考え方の違いももあり、
しばしばワタクシとぶつかった。
ワタクシも考えを上手く伝えられずに、
失礼な言葉を投げてしまったこともあった。
ワタクシが若く未熟であったと言えばそれまでなのだが、
今ならもう少しうまくやれたのにとの思いもあった。
まあ、当然ながら、大先輩も若かったはずで、
そう思えば、お互いの懐の問題かもしれないが、
やはり立場的にはうまくまとめるべきはワタクシのほう
だったのだろうと思ったりしている。
ただ、人間的な未熟さは別として、基本的な考え方と
判断基準は間違っていないと思っている。
そのへんの軸は今にいたるまで変わっていない。
問題は伝え方だったり、落としどころなどという微妙範囲を
認めたくない融通の利かなさだったんじゃないかと思う。
結局、その方は会社を去った。
それ以降、会合などですれ違うことはあっても、
挨拶のみで、言葉を交わすことは無かった。
たぶん、ワタクシのことは大嫌いなんだろうと思っていた。
それでも、その時のことは間違ってはいないと思っていたし、
それで嫌われるのなら仕方が無いというか、
それでもかまわないと思っていた。
ただ、業界の先輩として尊敬していることは変わらないし、
媚びたり、正しいと思っていることを曲げたりはしないが、
敬意を持って、ご挨拶だけはさせていただこうと思い、
実際、そのようにしていた。
そんな大先輩が酒席に来られると聞いた。
お店に向かう途中、メンバーを尋ねたらお名前が出てきた。
正直、このまま帰ろうと思った。
ワタクシはまだしも、先輩はワタクシの顔を
見たくないだろうと思ったのだ。
ただ、その他全員がワタクシにとって大先輩なので、
そんな勝手も許されず、結局、店に入った。
少し遅れて、件の大先輩が来られた。
お互い子供じゃない。
挨拶をし、会ははじまった。
席を同じくさせていただくのは、本当に15年ぶりくらいだ。
途中、何かの話題から、昔の話になった。
ワタクシは、当時のことについて謝罪をした。
「考えかたは今も変わっていませんし、
間違っていないと思っていますが、
言い方などは多々失礼があったと思います。
それは本当に反省しています。申し訳ありませんでした」
「それはお互い様だよ。
それぞれに立場があるしね。
嫌でも言わなければいけないこともあるよ。
そんなことはもういいんだよ」
分かっていただけたようだ。
それを聞いていた別の先輩が言った。
「いやぁ、いい話だけど、そういう話はお通夜の席にしよう。飲もう!」
「では、~さんのお通夜の時ということで」
もちろん、順番からして先に亡くなるのは先輩のほうだ。(苦笑)
毎日考えていたわけではないが、時々思い出しては
引っ掛かっていたものが取れた。
15年越しだった。