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ためにならないブログ テニススクールスタッフ奮戦記

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テニススクールスタッフ奮戦記

Malt
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ボールとか

ダンロップさんから、お知らせが届いた。

ダンロップ・フォート(ボール)がタイ工場での生産になるらしい。

Fort01_2

各ボールメーカーが工場をタイに移していたのは
数年前からのことだ。
メーカーやボールのグレードによってだったが、
徐々にタイ生産への移行は進んでいた。

そして、今回のフォートのタイ生産移行。
とうとう、フォートもか、という感じ。


日本のテニスにおいて、やはりフォートは一大ブランドである。

テニスクラブなどでプレーするときは、ニューボールを1缶持参するのが
マナーだったりするらしいが、それはフォートに限られるという、
暗黙のルールがあったという話を聞いたことがある。
フォート以外のボールを持っていくと、「非常識だ」なんて
言われてしまう時代もあったとか。

いずれにしても、フォートというボールは、
日本のテニスのディファクトスタンダードだった。


ワタクシ自身は、あまりフォート系のボールは好きではない。
重くて、スピーディーなテニスがしにくいからだ。
砂入り人工芝コートとフォートという組み合わせなどは
一番苦手とするところである。


ワタクシは軽くて飛ぶボールが好きだ。

海外ブランドのボールは軽くて、フェルトも薄い。
だからスピディーなプレーになりやすい。
しかし磨耗が激しいので、1セットが限界だ。
もって2セットである。

しかし、それで良いのだ。
海外では、一度使ったボールを次週に使ったりはしないそうだ。
だいたいボールの値段が違う。
1個1ドルくらいが目安だと聞いたことがある。
それならじゅうぶん消耗品である。


フォートの素晴らしいところは品質である。
安定性と耐久性については、おそらく一番だ。
ブリヂストンのXT8もそれと並ぶ品質を持っている。

いつ買っても、どのロットも同じ品質。
日本市場に慣れている私たちは、これが普通だと思っているが、
実は、これが非常に難しいのだ。

ボールというものは非常にデリケートである。
フェルトの品質、ゴムの配合、温度など、たくさんの行程の
細かな要素ひとつで、品質が変わってしまう。

フェルトも自社生産ではなくて、フェルトメーカーからの調達。、
品質が安定しているか、いつもと同じものなのかの管理は
フェルトメーカーの管理だから、購入時の見極めも大事だ。



少しでも品質が変われば、プレーヤーはすぐに気づく。
ボールの弾みや磨耗などの品質はプレーヤーの生命線だから、
非常に敏感である。

Ken’sのコーチングスタッフも、ボールには非常にうるさい。
少しでも品質が違うと、すぐに報告がくる。
たまたま硬めのロットだったりすると、
何人ものコーチが、肘や手首の痛みを訴える。
それだけ、感覚が研ぎ澄まされているってことだし、
ボールはコーチ生命にとっても重要だということである。


そんなわけで、やはり日本製品の安定性は抜群である。
これが、タイの工場に移る。


実は海外生産のボールはすでに使っている。
どこのメーカーさんで、どのグレードかは書かないが、
海外生産に切り替わった時期も体験している。

正直、品質はバラついた。
メーカーさんも、万全の体制で工場移転をしているのだろうが、
それでも予期せぬ事態が起こるらしく、しばらく苦労が続いた。

今も、たまに同じようなことが起こる。
そのたびに意見を上げて、改善要求をする。
担当者さんは一所懸命対応してくれるが、
それでも難しい問題は起こるようだ。

ラケットの生産工程でのトラブルについて聞いたこともあるが、
とにかく海外生産というのは難しいものらしい。


長々と書いたが、決してフォートの品質が落ちるとか、
そういうことを言っているわけではない。
日本のテニスボールの代名詞だったダンロップ・フォート、
そしてそれを安定供給してきたダンロップさん。

その名の威信にかけて、生産管理をするだろう。
グレードによって管理体制が変わるとは思わないが、
それをこえたブランドの重みが、フォートにはあるはず。

「これぞ海外生産」ものを見せて欲しい。
期待してます。

投稿者 Malt 04:47 | コメント(0) | トラックバック(0)