DUNLOP Diacluster4.5HDSインプレ!
ラケットの味付けは各メーカー、それぞれ特徴がある。
モデルは様々あれど、なんとなくそのメーカーの
打感というものがあるような気がする。
その中でもダンロップは、独自の打球感を持つシリーズを
輩出し続けるメーカーだと思う。
古くは、マッケンロー使用モデルとして一世を風靡したMAXシリーズ。
ナイロン射出製法という独自のテクノロジーによって
他社には無い、独特な打球感のラケットだった。
このMAXシリーズ、200Gをはじめとして、
かなりのセールスを記録した。
ワタクシも使用したが、フレームのしなやかさのわりに
ストリングパターンが細かいゆえにフェイスの面圧が
高くなってしまうような気がして、そのアンバランスさに
短期間しか使わなかった。
個人的には、フレーム剛性の高いものに
粗めのストリングパターンで低テンションが好みだったので
MAXシリーズは真逆のラケットだったと思う。
その後、ダンロップ社が発売したRIMシリーズは
リム製法によって、独自の打球感を実現。
ロングセラーシリーズになっていることからも分かるとおり、
多くのユーザーに支持されているシリーズである。
このリムシリーズの打球感は、ワタクシも大好きである。
少しゴツめのボックス形状フレームによる剛性感と
素材のしなやかさが、絶妙のマッチングを生み、
非常にマイルドで扱いやすいものとなっている。
ということで、ダンロップのニューモデルである。
DUNLOP Diacluster4.5HDS
■フェイスサイズ 100平方インチ
■フレーム長 27インチ
■フレーム厚 22-26ミリ
■バランス(平均) 335ミリ
■ウェイト(平均) 275グラム
■ストリングパターン 16×19
■価格 33,600円
プレスリリースは下記の通り
~スピンがかけやすく、振り抜きと操作性も重視するプレーヤーに。
ダイアモンドカーボンと HDSフレームで、強靱なフレーム剛性を実現。
操作性に優れ、「φtuning(ファイ・チューニング)」による
抜群の振り抜きやすさで、スピンがかかりやすく、
ウェーバーシステムの搭載で、ミスショットも減少します。~
まあ、分かったような分からないような説明ですが(苦笑)
最近のダンロップラケットの特徴でもあるウェーバーシステム。
グロメットホールを広げ、ダンパーを装着し、
振動吸収とソフト感を持たせるシステム。
個人的には、これは要らないと思う。
ダンロップのラケットは、フレーム自体の振動吸収性が高いし、
ウェーバーシステムがかなりの高性能なので、
振動つまり打球感を殺しすぎると思うのだ。
システムそのものは素晴らしいので、初心者・初級モデルへの
搭載に限定しても良いのでは無いかと思う。
少なくとも、ツアー系に寄ったモデルには必要無いと思うが、
いかがでしょうか? ダンロップ様。
フェイスは標準的なラウンド形状。
横幅もしっかりとってあるので、ネットプレーや
スピン系のスイングなどにも安心感がある。
この安心感というヤツ、プレーするうえでは非常に大事。
「フレームショットしそうだな」と思いながらでは
思い切ったスイングができないのだ。
取り回しは非常に良い。
ウエイトも275gと軽いが、バランスのせいなのか違和感は無い。
フレームが軽いラケットはボール負けするような感触があるが、
このラケットはそれが無い。
ネットでのとっさの動きに対応できる軽さと
強い打球にも負けない反発があるので
ダブルスでは非常に楽である。
また、極端なデカ&厚ラケットではないので、
ドロップボレーやアングルボレーなどの小技も
大味にならずにこなせるのは、強みになると思う。
難を言えば、もう少し打球感が欲しい。
ストリングのセッティングのせいもあるのだろうが、
ソフトすぎて自分の思い通りのショットが打てたのかが、
打った瞬間に感じとりづらいのだ。
打球を見れば、思い通りのボールが飛んではいるのだが、
やはり腕で感じ取れるほうが安心感がある。
まあ、これは男性であり、通常はHEAD PRESTIGEを
使用しているワタクシのリクエストというか、単なるワガママである。
いずれにしても、扱いやすさは素晴らしい。
パワーに自信の無い男性や、ダブルスで攻撃的なプレーを
展開したい女性プレーヤーにおすすめしたい1本である。