VOLKL DNX7 インプレ!
我が家の5歳児に、唐突に聞かれました。
「ねえ、おとうちゃん。ざせつってしたことある~?」
挫折って、お前・・・・どういうこと?
「たくさんあるよ」って答えておいたけど、意味分かってんのかな。
子供って予測不能です。
さて、ラケットを試打する時は、
先入観が無いほうが良いかなと思っています。
情報が無い状態から、自分の感触と感覚を信じて
素直に打つのが一番じゃないかと思うのです。
最近は巷に情報があふれていますし、
先入観無しで試打するのはかなり難しい。
新製品の発表試打会などに行っても、開発コンセプトから
テクノロジー・販売ターゲットまで、懇切丁寧なプレゼンテーションが
試打の前にあるので、どんなラケットなのかが
事前にインプットされた状態で試打をすることがほとんど。
本当は何の説明も無しに、まずは試打をして、
その後に製品説明を受けて、もう一度試打するっていうのが
一番良いんじゃないかと思うのですが、
そういう機会はほとんど無いのが現状です。
そういった意味では、このフォルクルというラケット、
(ダニエルは「ボルクル」と発音する)
あまり情報が無いので、素直な気持ちで試打に望めます。
DNX1などで斬新なテクノロジーを打ち出してはいますが、
実はかなり質実剛健なブランドだと思います。
そんな質実剛健さを感じさせる、いたって普通なフォルムのモデル。
VOLKL DNX1
フェイスサイズ | 100平方インチ |
フレーム厚 |
22-24mm |
長さ | 27インチ |
重量 |
平均275g |
バランス | 平均32.5cm |
ストリングパターン |
16x18 |
推奨テンション | 50~60lbs. |
グリップサイズ |
1,2 |
実はスペックも何も調べずに打ちました。
まずはカラーリング。
シルバーってどうなのでしょう?
ラケットのカラーはフレームの剛性イメージに大きな影響があります。
(実際のフレームの硬さは別として)
シルバーって硬く見えませんか?
YONEXの数年前のモデル、「ナノスピード」シリーズもシルバーでしたが、
どうも硬いフレームを連想させてしまうのか、性能とは別に
セールスがあまり伸びなかったという話を聞いたことがあります。
外国人のラケッデザイナーが、「これからはシルバーだ」って
言い張ったとか、そうでないとか。
このDNX7、ウエイトも軽め。
軽いラケットで硬いとなると、正直非常に扱いにくいものになります。
ラケットの重みでボールを飛ばせず、かといって、しなりでも飛ばせないみたいな。
ということで、軽量&シルバーにはあまり良いイメージが無い。
救いは、このラウンドフレーム。
このラウンド形状が、ソフトな打球感を出して
バランスを取ってくれるかもとの期待が持てます。
さて、実際に打ってみると、飛び具合、打球感とも
さほどクセのあるラケットではありません。
振り抜きも良いし、スピンもそこそこ引っかかる。
オーソドクスな形状通り、扱いやすいラケットでした。
ただ、やはりワタクシにはウエイトが軽すぎる。
ネットプレイの接近戦は良いけれど、
ストローク戦はボールが伸びていかない。
そして、ラケットの重みでスイング出来ないうえに
フォワードスイングに入ってからの微妙な手首の動きで
フェイスが狂ってしまう。
少しの手首などの動きが、フェイスコントロールに
ピーキーに影響してしまうイメージです。
サービスもヘッドの重みで自然にラケットが回っていかないので、
自分からリストを使って、ヘッドを回していかないとボールが伸びていきません。
この辺は軽いラケットの泣き所なんじゃないかと思います。
逆に、小さく鋭いスイングでトップスピンをかけて
パスを沈めるパッシングショットなどは
ボールが伸びていかない分、よく落ちる。
一長一短ですね。
どうやら、ある程度のパワーのある男性プレーヤー向きではないようです。
ダブルス中心、ネットでの速い展開をしたいという、
女性プレーヤー向きかもしれません。
フェイスも100平方インチだし、十分にネットで頼りに出来るでしょう。
そろそろ試合が面白くなってきたという方、これでさらに
スピード感のあるプレーを楽しんでみてはいかがでしょう?