天才シェフである
もう10日くらいになるのに、なかなか風邪が抜けない。
鼻声で咳も止まらない。
熱が出ないのがせめてもの救い。
でも、熱が出ないから、仕事も休めない。
しかし、年々治りが悪くなっている気がする。
寄る年波ってやつなんだろうか?
首も痛いしなぁ。
イカンイカン、「老けは気から」って言うからね。
(言いません)
話題を変えよう。
え~と・・・
妻がいなくて、子供たちにご飯を食べさせなければいけない日には、
「さあ、キミたち!どこに行く?
だんま屋水産で刺身?それとも土風炉で焼き鳥かな?」
なんて聞いて、子供たちも、
「今日はだんま屋でマグロ~!」
なんっつって、飲んで食って楽しんで、後で妻に領収書を見せて請求したら、
「キミたち、ただの夕食でどんだけ豪遊したの?!」
と、驚かれるほど、食事をつくらないことでお馴染みのワタクシ。
今や妻がいない日には、
「おとうさん、今日はどこに行く?
居酒屋?バ-ミヤン?それともコンビニ?」
なんて、普通に聞かれてしまうほど、家事をしないことでも
お馴染みでもあるワタクシなんだけど、実は「やれば出来る子」
だったりするわけだ。
なんせ、学生時代は四年間、飲食関係のアルバイトをしていたので、
コーヒーの淹れ方から、レアチーズケーキのつくり方まで完璧なのである。
コーヒーゼリーだって、本格的に淹れたコーヒーからつくれるし、
サンドイッチだって、ハンバーグだって、カレーだってOK。
フライパンを豪快にあおって、チャーハンも半分づつキレイに
ひっくり返して、火を通せるし。
ただ、能ある鷹は夜には爪を切らない・・・じゃない爪を隠すっていうか、
披露する機会がないっていうか、ような面倒なのでやっていない。
「やれば出来る子」と言われて、やらないままに。すっかり月日が
経ってしまっていた。
とある休日。
「たまには朝食でもつくってみたら?」
との、妻からのリクエスト(プレッシャーともいう)と、
「おとうさんは料理できないよ」
との、子供たちの決めつけに応えて、なにかつくることに。
キッチンに立つこと数分、あっという間に出来た。
「おとうさん、料理つくれるんだ。こんなに美味しいし」
単純な子供たちである。
次の日の昼。
また、何かつくってくれとのリクエストが。
反応を見たくて、ためしにつくってみた。
子供たちの反応は、
「スゴイ!おとうさん、何でもつくれるんだ!」
だって。
パンを8枚切りから6枚切りにして、チーズを乗せただけなのに、
なんとも単純な男子たちである。
もしかすると、おだてておけという妻の作戦かもしれない。
ということで、能ある鷹が生爪をはがした・・・
じゃない、ちょっとだけ爪を見せた休日であった。
(というほど、たいしたことじゃない)
今度は、レアチーズケーキでもつくってみるか。