草ジャッジ その2
前々回の続き。
さらに難しいのは、練習試合の時だ。
草野球の練習試合では、多くは攻撃側のチームが審判をする。
草野球の基本はゆるいジャッジだ。
あまりに厳しいジャッジだと試合そのものがつまらなくなるし、
雰囲気も険悪になるので、広く(甘く)ストライクを取る。
また、「雰囲気セーフ」や「雰囲気アウト」があったりもする。
滅多に無いダブルプレーなどで、一塁がアウトかどうか微妙な時などに、
アウト!のジャッジが出やすいとか、そんな感じのパターンだ。
練習試合は真剣な中にも楽しくなければってことで、
紳士協定みたいな感じがあるのだ。
(と、野球素人のワタクシは理解している)
ワタクシ、ピッチャーなので、自軍の攻撃の時に
審判がストライクゾーンを狭く取るのは困る。
攻守が入れ替わって、自分が投げる時に
同じようにストライクゾーンがシビアになると辛いからだ。
ピッチャーとしては、とにかくフォアボールを出したくない。
どんどんストライクゾーンが狭まるのが一番困る。
だから、互いに甘くして欲しいのが本音だ。
草野球の試合では、まずこのストライクゾーンの取り方が
どんな試合になるかを決めると言っても過言ではない。
いかに上手く空気を読んでジャッジするかが難しいのだ。
そしてごくたまに、このジャッジについて険悪な空気になることがある。
そんな時、ピッチャー的には次に自分が投げる時に
どんなジャッジがくるのか非常に不安な思いをすることになる。
もちろんお互いに大人だから、報復みたいなことは
基本的にはしないのだが、空気が険悪になると
やはり若干ストライクゾーンがシビアになるものだ。
この「若干のシビア」が、素人ピッチャーには厳しいのだ。
じゃあどうすれば険悪な空気にならないかと言うと、
審判が自分のジャッジに自信を持って、
コールを早くハッキリ言うことらしい。
少年野球の審判をしている仲間が言うには、
「ストライクは間を空けてゆっくりコールしてもええけど、
ボールは間髪あけずにすぐコールせなアカンのよ」
ってことだそうだ。
なるほど、プロ野球の審判を見ていると確かに
ストライクは一瞬の間をおいて、「ストライ~ク!」と
大きなゼスチャーをしている。
ジャッジされる側で考えても、納得できる審判テクニックだ。
テニスでもそうなのだが、あやふやなコールや自信の無いコール、
そしてレイト(遅い)コールは疑心暗鬼を呼ぶ。
またその疑心暗鬼が増幅して、空気が険悪になるのだ。
だから基本は自信を持ってハッキリとコールすることだ。
しかし、野球にはまた別の要素があって、難しいのだ。
これはテニスには無いはずなのだが、実はテニスにもある。(意味不明?)
その話はまた次回にでも。
なかなかテニスの話にたどり着かないなぁ。