ATPマスターズ上海の旅 その3
「お前たちの野次喜多珍道中なんかどうでもいいんだよ!」
どこからかそんな声が聞こえるような気が。
(澤村コーチ、お前か?!)
たしかに、目的は試合観戦でしたっけ。
オープニングマッチは、ナダルvsフェレール。
客席はまだ五分の入り。
なのに、自分の席には誰かが座っている。
「ここはオレの席だ」というと渋々立ち上がる。
ちょっと席を離れて戻ってくると、また誰か座っている。
どうやら「空いてるんだからいいじゃないか」ということらしい。
しまいには「隣が空いてるから、そこに座れ」くらいのことを言う。
後ろのほうではケンカになって、公安が割って入っている始末。
恐るべし国民性です。
さて、ナダルの試合を生で観るのは初めて。
さんざんTVで観ているので、さほどの感動も無いけど、
やっぱり身体能力の高さは際立っている。
写真のとおり、飛ぶ!
ガン打ち!
でも、バランスは崩れない。
体軸がほとんどブレないのですね。
この辺はトッププロは共通しています。
先日のAIGで準優勝のガスケ。
同じく軸がブレません。
恐ろしくキレの良いシングルバックハンド。
AIGではフェレールに一方的に敗れた感がありますが、
実力は半端じゃない。
1stセットはガスケが先取。
チェンジコート中はBGMが流れ、天井にはライティング。
序盤で調子の上がらないナダル。
両膝にテーピングが。
ガスケのベンチ。
とっちらかっています。
子供の部屋みたい。
ガスケが1stセットの勢いのまま行くかと思いきや、そこはナダル。
まくりにまくって逆転勝ち。
以前、アガシを観たときもそうなんですが、
トップ選手は息切れしないというか、
試合後半に向かってどんどんスピードが上がっていく。
ナダルもそんな感じでした。
フィジカルもメンタルも強靭なんだろうなぁ。
第2試合、ジョコビッチvsフェレールの入場シーン。
格闘技みたいなアナウンスと演出。
ジョコビッチには会ったことがあるけれど、
生で試合を観るのは初めて。
これまた、全身バネですな。
飛ぶ!
飛ぶ!
また飛ぶ!
とにかくアグレッシブにワイドに打ち込んでいきます。
で、フェレールも飛ぶ!
ジョコビッチがガンガン攻めてくるショットを
ものすごい粘りで切り返してきます。
スペインテニス、恐るべし!
ジョコビッチもなすすべ無しって感じ。
フェレールと仲良しのナダルも観にきました。
結局、フェレールがジョコビッチを撃破。
今日、AIGのオフィシャルストリンガーの方に聞いたのですが、
フェレールのラケットは、プリンスのゲームシャークだそうです。
(日本未発売バージョン)
ウエイトも300gジャストの普通のものだったそう。
テンションのそんなに高くないみたい。
最近の選手はテンションが低いそうです。
シングルスを堪能し、ダブルスはちょっと観ればいいよねと、
外のブース見学へ。
壁に空いた穴にボールを入れると何かもらえるらしい。
こういうのは、旭コーチがメッチャ上手い。
見事に命中させて、ちんけなキーホルダーもらってました。(笑)
いやぁ、楽しかった。
やっぱりトップの試合はスゴイ。
大満足。
また地獄のような交通事情の中、市街地へ戻ってきた。
外灘(Bund)地区の夜景がキレイ。(夜はね)
夕食を食べようと、ホテルのそばの怪しい一角で
いちばん怪しくなさそうなレストランに入った。
日本語メニューはおろか英語メニューもないので、勘で注文。
ひとまず、青島(チンタオ)で乾杯。
やっぱり、この時期は上海蟹でしょう。
どこをどうやって食べていいか分からない。
適当に食べてたら、「No!No!」だって。
どうやら食べちゃいけないところまで食べたらしい。
大丈夫だろうか?
明朝、無事に目が覚めることを祈りつつ寝たのでした。