バボラ XS102 インプレ!
朝、犬の散歩をしていた。
角を曲がったら、ヌッと大きな人が現れた。
千葉ロッテマリーンズのベニー選手だった。
思わず声が出た。
「あっ、ベニーさん」
「オハヨウゴザイマス」
とても丁寧に挨拶された。
そう、彼はご近所さんだ。
「今日は勝ってね」
「ガンバリマス!」
手を振る道行く人たちにも会釈しながら車に乗り込んでいった。
マジメな人だ。
ガンバってよ。
さて、インプレ。
Babolat XS102
■フェイスサイズ: 102平方インチ
■グリップサイズ: 1・2
■ウエイト: 265g
■フレーム長: 27インチ
■フレーム厚: 23,5-30.0mm
■バランス: 345mm
■ストリングパターン: 16×20
■価格: 29,400円
新しいピュアドライブは、今日本でいちばん売れているラケットだそうだ。
市場シェアもウイルソン、プリンスの2大巨頭に迫る勢い。
選手使用のイメージが強いバボラ。
ブランド力もすごいものがある。
ツアー系がクローズアップされがちなバボラだが、
飛び系の使いやすいモデルもしっかりそろえている。
このXS102もそのひとつ。
飛び系の中では比較的ツアー系のテイストを残しているモデルだ。
スロート部の「SWEETSPOT」の文字が
このラケットのセールスポイントを表す。
ピュアドライブ系の味を残しつつ、扱い易くがコンセプト。
フェイスサイドには、XSウーファー搭載。
効果としては、長い接触時間とホールド感による
スイートスポットの拡大と振動吸収だそうだ。
個人的には、ボールとストリングの接触時間は
そう変わるものでは無いと思っている。
しかし、接触時間が長いと感じさせる味付けは可能なのだろう。
実際、くわえ込み感はスゴイものがあった。
上の拡大写真だと、かなりブ厚いフレームのように見えるが、
実際にはさほどの違和感は無く、バランスの取れたフォルム。
スロートにあしらわれた丸いデザインがシールに見えて仕方ない。
初めて見た時、思わず剥がそうとしてしまったぞ。
打ってみた。
さすが、能書きどおりに使いやすい。
当たり前なのだが、本当に使いやすい。
特に、打球時のボールをくわえ込む感覚はかなりのもの。
フェイス全体がググッとボールをホールドするのが分かる。
先に、「接触時間はそう変わらない」と書いたが、
実際の接触時間の値は別に、感覚的にはかなり長く感じる。
いや、長いというかフェイスとストリングがボールを
いったん掴む感じという表現が正しいだろうか。
一般にボールをくわえ込む感覚と、軽く飛ぶ感覚は
相反するようにも思われるが、ダルな感覚も無く
ボールが打ち出される。
このへんはフレームの厚みによるものだろうか。
バランスのとれた味付けになっている。
スピン感覚は掴んで転がす感じ。
確実に回転が掛かっているのは良く分かるが、
キレ良く、ビシッと回転がかかるフィーリングは
少し薄いかもしれない。
実際の回転量は変わらないだろうから、
このあたりは好みの問題だ。
少し気になったのは、トップ部でヒットした時の振動。
フェイス上部でヒットしてのスピンやサービスでは
少し不快なビビリ感がある。
これはもしかすると、ストリングのセッティングで
解消されるのかもしれない。
サービスもじゅうぶんにスピードが出る。
ただし飛びが良いので、パワーのある人が
フラット系のサービスをシビアに打ち込むには
飛びすぎ対策に多少の調整が必要だと思う。
まあ、そういう人はピュアドライブをオススメするが。
このXS102、扱いやすさを追求しながらも、
ツアー系の味をギリギリ残している。
「ピュアドライブはキツイけど、
飛びすぎるラケットはちょっと・・」
そんな人は一度打ってみられたし。